経緯
フォステクスの12cmフルレンジにFE126Eという物が有ります。
特に目玉となるような物では無く、取り上げられる事も少ないユニットですが、そのスペックには注目していました。
フォステクスの代表的な12cmユニットと言えばFF125Kです。
マグネットは420g、Q0が0.25とオーバーダンピング気味の仕様です。
バスレフでも低音不足気味、バックロードホーンでも十分使える強力な駆動力を持ったユニットです。
一方、FE126Eはマグネット440g、Q0が0.25と同等以上の駆動力、さらにFF125Kより軽量コーンで、正にバックロードホーン向きと言えます。
コーンの強度が気になりますが、ESコーンと形状的に大丈夫ぽいです。
高音もスペック上では25KHzまで伸びているって事で、低音を補ってやれば一発でワイドレンジシステムが出来そうです。
スーパースワンの箱に入れても丁度良さそうですが、スペースファクターの点でCWホーンにしたい所です。
長岡鉄男氏の設計集を見ているとFE-108ESII用に設計されたD-118というバックロードホーンが有ります。
限定発売のユニット用に10cmとしては大きい目のホーンロードをかけた箱で、FE126Eに丁度良い感じです。
スリムでスペースファクターも良いのですが、15mmサブロク板2.5枚で2本と言うのが気に入りません。
図面を眺めてみると、袴さえ無ければ1枚で1本作ることが出来ます。
板取まで考えた所で、オークションで出品されているD-118を発見しました。
渡りに舟って感じで落札しました。
米松合板で精度も高く、満足のいく出来です。
私が設計したものでも作成したものでも有りませんが、自作スピーカーって事で、測定などしてみました。
塗装は木目を生かしたいと言う事で、御神籤と同じポアステインで着色後、水性ニスを塗りました。
私が組み立てると、どうしても釘を使うので、木目を生かせず、白や黒のペンキでベタベタ塗ってしまうのですが、本当はこんな感じの塗装が好きなんです。(デザイン的に)
ターミナルは、トリテックのCU-T40です。
視聴
箱の完成からは時間が経っていると思われますが、ユニットのエージングはゼロの状態からの視聴です。
ホーン開口には小石を入れ、フェルトを乗せて置きます。(トータル約19Kg)
限定ユニット用の箱に通常ユニット、低音が多少オーバーになるかなと思いましたが、そんな事は無いです。
むしろタイトで締まった低音で、拍子抜けしました。
低音から高音までスピード感溢れるサウンドです。
折角のバックロードホーンなので、大砲等の強烈録音を再生して見ました。
パンチ力は有るものの、重さが足りない印象、それでも12cmユニットから考えれば、なかなかの馬力です。
高音の伸びも有り、ツィーターは無くてもいけますが、スーパーツィーターの追加は効果が有りそうです。
中高音に、鼻にカカッタような濁りを感じます。
エージングで、その辺りが解消されれば、良いのですが。
全域にわたる静けさ(S/N比)と言った所で、高級スピーカーとの差は感じますが、値段から考えれば十分。
後、少し気になったのは天板の振動です。
ボリュームを上げると、手が痺れるほど振動しています。
防振を兼ねたウェイトを置くのが効果的でした。
私は普段、床にアグラをかいて聴いています。
このスピーカーは背が高いので、椅子に座らないといけないのが、個人的には弱点です。(笑)
測定
測定で使用したのはベリンガーDSP8024とEMC8000です。
床に直接に置いて、ユニットの軸上で測定しました。
ピンクノイズを発生させ、ピークホールドした値となります。
ディスプレイ上のドットとドットの間は3dBと設定しました。
軸上50cm

かなりホーンとの距離差が有りますので、中低音はデコボコになりました。
200Hz〜250Hzに6dB程のピークが有りますが、視聴上は感じません。
低音は50Hz迄は再生できていると考えても良い特性になっています。
高音は軸上でも20KHzは、かなりダウンしています。
軸上2m

多少滑らかになって、全体を見ると中低音がダブっている感じの特性です。
視聴では、そんな事は有りません。